ポッポナッツ
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うまし。ポッポナッツ。
ポッポナッツが提要するお菓子の情報と
お菓子にまつわる小話を紹介いたします。
2022-2-1
豆まきの口上
豆まきの豆の重要なことのひとつは、煎り豆を使うということです。
万一生豆を使って、「拾い忘れたものから芽が出る」とよくないことがあると言われています。
「下に落ちた豆を食べるなんて汚い」といって、大豆ではなくピーナッツを使う人たちが増えています。この風習は新潟地方から広まったようです。
なお、家庭によっては豆だけでなく、チョコレートやキャンディ、またお金を包んだものをまいたりもするようです。
鬼は外ではない?
一般的な豆まきの口上(言い方)は「鬼は外、福は内」で、少なくとも室町時代に、この口上ができていたらしい。
豆まきの風習が全国に普及していく中で、言い方にもバリエーションができました。
例えば起源がはっきりしているものとして、福島県の二本松地方では「鬼は外(オニワソト)」とは言わず、
「鬼外(オニソト)」と言い「ワ」の音を抜かします。
理由は、その昔、二本松藩の殿様は丹羽氏だったのですが、「鬼は外」と言うと、
「お丹羽外」とも取れ、「(丹羽=殿様は外へ」いう意味にも取れてしまうからだと言われています。
この他にも以下のような口上があります。
・恐れ入谷の鬼子母神 → 「福は内、悪魔外」
東京都台東区の鬼子母神(仏立山真源寺)では「福は内、悪魔外」で「鬼は外」とは言わない。
・川崎市の千蔵寺 → 「鬼は内」
ここも本尊が厄神鬼王(やくじんきおう)という鬼面の神様なので「鬼は内」と鬼を暗くした堂内に呼び込み、
住職が鬼たち説教をして、悪い鬼は改心させ社会復帰させるという。
・愛知の大須観音 → 「福は内」だけ
鬼の面が寺宝なので、「鬼は外」は唱えない。
・埼玉県の武蔵嵐山の鬼鎮神社(きじんじんじゃ) → 「鬼は内、福も内、悪魔外」
平安末期に畠山重忠の館・菅谷館の鬼門を守るために作られた神社で、鬼が御祭神であり、鬼が邪気から人々を守ってくれるということになっている。
江戸時代ころから鬼が豆をまいて厄払いをするようになった。口上は「鬼は内、福も内、悪魔外」。
・奈良市中院町の元興寺 → 「鬼は内、福は内」
元興寺には、元興神(がごぜ)という鬼がいて悪者を退治すると言い伝えがあることから「鬼は内、福は内」。
・奈良県の天河神社 → 「鬼は内、福は内」
ここも「鬼は内、福は内」です。鬼を接待します。
・新宿歌舞伎町の鬼王神社(きおうじんじゃ) → 「鬼は内、福は内」
やはり鬼が御祭神なので。「鬼は内、福は内」。
・つくば市の鬼ヶ窪地区 → 「鬼は内、福は内」
鬼が地名につくことから「鬼は内」というところも家庭によって残っているそうです。
・群馬県鬼石町 → 「福は内、鬼は内」
昔鬼が投げた石でできた町と言われており、鬼は町の守り神になっている。
近年、全国から追い出された鬼の安住の地をうたっており、「福は内、鬼は内」という。
・佐渡両津の山本家 → 「福は内、鬼は内」
昔田植えが暴風雨に遭った時、鬼が助けてくれたという伝説があるため「福は内、鬼も内」という。
・宮城県村田町 → 「鬼は内、福も内」
渡辺綱がこの地で伯母に化けた鬼に腕を取り返され、鬼が逃げてしまったので、鬼が逃げないように「鬼は内」になった。
・熊野本宮宮司の九鬼(くがみ)家 → 「福は内、カミは内」
九鬼一族の本拠地ですが、「鬼」という字はもともと「神」の意味なので、ここでは「福は内、カミは内」と唱える。
・綾部の大本教本部 → 「鬼は内、福は内」
ここも「鬼は内、福は内」。綾部九鬼家と関わっているからか?あるいは王仁三郎さんのところだからか?
その他豆まき文句のバリエーション
豆まきの時のセリフのバリエーションについても民俗学で研究がおこなわれているようです。
基本的な話として「鬼は外」と「福は内」のどちらを先に言うか、とか、それぞれを何回言うか、
というのが地方によって異なっていたようです。ただし最近ではこの付近の風習はどんどん曖昧になってきているようです。
今そういう習慣が残っているかどうかは分かりませんが、「富は内」というのが加わるところもあったようですし、
「大荷(おおに)は内」などというのが入る ところもあったようです。
また、「鬼の目玉ぶっつぶせ」というのが加わるところ、かけ声?で「ごもっともさま」というのが入るところなども文献上は記録さ れていますが、
今でもこういうのをやっているかどうかは分かりません。